『表現文化論Ⅰ』授業紹介(第9回)
2012年6月20日 (水)
今日の授業のテーマは、先週に続いて「歌舞伎」、担当は平野先生でした。
二日前に国立劇場の歌舞伎鑑賞教室で「俊寛」を観たばかりです。
今回の授業では、その記憶が薄れないうちに、歌舞伎についての学びを深めました。
「俊寛」のラストシーンでは、舟を見送る俊寛の姿を効果的に見せるため、廻り舞台が効果的に使われていました。
江戸時代の芝居小屋(香川県琴平町にある「金丸座」)で今も行われている「こんぴら歌舞伎」の映像を見ながら、
花道、廻り舞台、せり、がんどう返し等、歌舞伎の華やかな舞台装置や演出について具体的に学びました。
歌舞伎鑑賞教室で観た「俊寛」は、歴史的な事件などをテーマにした時代物の演目でしたが、
そのほかにも歌舞伎には様々な演目があります。
数ある歌舞伎の舞台のなかでも、平野先生おすすめは、板東玉三郎が演じる歌舞伎舞踊「鷺娘」。
この演目は、美しい娘の姿をした鷺の精の恋の苦悩を舞踊で表現したものです。
〈引き抜き〉や〈ぶっ返り〉といった舞台上での衣装の早変わりの効果や、洗練された役者の動きなどに注目しながら、
歌舞伎の花形である女方(おんながた)の魅力に触れました。
(学生のコメント)
・歌舞伎の舞台では、限られた空間で奥行きがあるように見せているのがすごいと思った。
・「鷺娘」の玉三郎さんは、指先や足の運びが一つ一つ優美で、繊細で、つややかに見えました。終盤の悩ましげな表情が美しかったです。
・機会があったら、もっと色々な演目を観てみたい。日本はもっと自国の伝統芸能を誇っていいと思う。
・歌舞伎の劇場だけなく、横浜アリーナなどでのコンサートでも「花道」が使われている。歌舞伎の文化が今も他のところに使われているのだと気づいた。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント